小売業の「PB商品」を支えるデータと人材

PB(プライベートブランド)商品は、流通企業が独自に企画して自社店舗で販売する商品だ。

代表的なのは、セブン&アイグループの「セブンプレミアム」、イオングループの「トップバリュ」などだ。

流通業各社は、“自社商品”として、店頭で積極的にアピールしている。

商品の質、性能も、以前よりますますレベルが上がっていて、評判もいい。

価格は、大手メーカーのNB(ナショナルブランド)商品よりも手ごろなものが多い。

企業にとっては、利益率も良くいいので、取り扱いアイテムを増やしている。

このPB商品の好調さを支えているのが、情報と人材だ。

流通業が持つ顧客と販売に関する情報は、メーカーの持つ情報量に比べて圧倒的な量(ビッグデータ)となっている。

この情報が、メーカーからの「仕入れ」だけでなく、「自社商品」の開発に生かされているのだ。

さらに、最近では、メーカーからの「ものづくり」に長けた人材を積極的に採用して成果を上げているという(日経MJ紙より)。

・アイリスオーヤマのLEDライト開発には、大手電機メーカーなどから30人近い人材を採用。

・西松屋チェーンでは、ベビーカー開発に、大手企業で産業機械を開発してきた人材が活躍など。

こうした人材を採用し、生かすしくみもさらに整備されつつあり、流通業の「メーカー化」は、ますます進展しそうである。