「現金」がFRSの世界への入り口だった・・・

皆さん、こんにちは

明日は、中秋の名月ですね。秋も本格的になってきました。

いかがお過ごしですか?

さて、先週、ラーニングデザイン・アソシエーション(LADEA)の「IFRSリーダーセミナー」を実施しました。

(セミナーの様子です。皆さん、考えながらカードを置き、置いては、考える・・・。)

ラーニングデザイナー        加藤弘道のブログ-9月16日IFRS

その中で気づいた点をお話します。

一番大きな点、

それは、

「現金」がIFRSの世界への扉だった、ということです。

私どもの「パチオリ IFRS」は、IFRSの世界をアウトプットであるI「FRS財務諸表3表」から理解していくものです。

一連の処理を「IFRS(インターナショナル ファイナンス)ボード」の上で、実行していきます。

初めに、「現金(のカード)を財務の資産(の欄)に置いてください」と申し上げました。

ここで、皆さんに戸惑いが広がりました・・・。

それでも株主からの出資の場合は、確かに「財務活動」だからしょうがないかな、という感じですね。

問題は、売上が現金で回収されるところですね。

その現金を置く場所です。

「これも財務か?」

「営業だよね・・・」

そうですよね。

完全な営業上回収された現金です。

でも、

「先ほどと同じように『財務資産』に置いてください」

と申し上げるより他ありません。

というのも

私どものIFRSボードは、IASBとFASBが議論をまとめて2008年10月に公表した「ディスカッション・ペーパー(DP) 

財務諸表の表示に関する予備的見解」に基づいて製作しました。

この「ディスカッション・ペーパー」には、「現金は、すべて財務資産として表示する」ということが述べられています。

私たちも、最初、ボードデザインの段階で、「えっ?本当かな?」という感じがしました。

しかし、DP(ディスカッション・ペーパー)の例示にもあり、それに従うこととしました。

その後、何人かの公認会計士の方やIFRSを会計士さんに教えられている方にも確認をしましたが、やはり

「現金は財務資産」になります。

(ちなみに、今年7月1日にDPの次の版である「スタッフ・ドラフト=スタッフ ED(公開草案)」版が発表されました。

ここでは、顧客からの現金回収は、「営業資産」とされました。DP版の方がインパクトありましたが・・・。)

今回は、皆さんにもDPを参照していただき、理解していただきました。

現金の取り扱い(現金を「金融商品」と考える)もそうなのですが、IFRSの一連の取引をシミュレーションして、

どうしても「違和感」を感じていきます。

「それでは、利益はどうなるの・・・・?」

「その見積もりの根拠は・・・?」

「その時期は・・・?」

「その意思決定は・・・?」

これまでの財務会計に詳しい方ほど違和感を大きく感じる・・・。

これは何ででしょうか・・・?

そして、その違和感を端的に表わすのが、このDP版の「現金」の場所でした。

違和感の原因

それは、

「IFRSは、ファイナンスだから」

です。

ファイナンスでは、企業価値を事業価値と財務価値の総和と見ますね。

(これが、現金の場所のナゾを解く鍵です)

そして、何よりも、会計的な財務諸表が、「過去の結果としての現在」を表わすのに対して、

ファイナンスにおける財務諸表は、「未来を表わす現在」です。

IFRSが要求しているのは、「過去情報」でなく「未来情報」です。

(正確に言えば、将来のキャッシュフローについての情報です)

「過去からの現在」ではなく、言わば「未来から見た現在」へ。

私たちの思考も今までの思考から180度転換する必要があります。

ここにすべてのビジネスパーソン、そして株主となる私たちが、「IFRS マインド」を身につける必要性があると思います。

「IFRSがファイナンスである」
ことを詳しく解説しているブログがありましたので、ご紹介します。

公認会計士の永峰潤先生のブログです。日経ヴェリタスにも掲載されたようです。

4回に分けて書かれています。

http://nagaminejun.blog61.fc2.com:80/blog-entry-57.html