コトラー 「マーケティング3.0」と真・善・美

「マーケティング3.0」のマインド・ハート・精神について、前回のブログで触れた。
それらは、ロゴス、パトス、エトスと対応する。

そう書いてみて、もっと、わかりやすい日本語でも良かったのかと気づいた。
それは、「真・善・美」だ。

「マインド」は、ロゴスであり、論理として、「真」の側面を表わす。
「ハート」は、パトスであり、感情や情緒に関連して、「美」の側面を表わす。
「精神」は、エトスであり、倫理性と目的を問い、「善」を表わす。

この三者において、最も上位のものが、「善」だ。
「真」と「美」は、「善」の側面を表わしている。

結論は前回と変わらない。

消費者が評価し、選択する企業は、
「真」であり、
「美」である
だけでなく、
「善」であることまで要求されている。

2011年の大震災以降、
広告においても、
企業のミッションや存在目的に関連した企業広告の割合が
目立って増えている。

日本において、震災を契機として、
社会の傾向が、
「精神」、「善」への関心へ大きくシフトしたように感じた。

「マーケティング 3.0」の日本語版は、2010年9月に出版された。
ある意味で、「予言」の書であるのかもしれない…。