社長のためのポーター競争戦略 その1-20  「規模の経済性」-多数乱戦業界で生き抜く

分割されている業界をまとめあげていくにはどうしたらいいのか?

ポーターはここで5つの方法を挙げている。

その1 「規模の経済性が作用する条件を作り出す」

肉牛業界で見たように、新しい方法は、規模の経済性が作用する条件を作り出す場合がある。

今まで、人手でやらざるをえなかった作業が、機械化されたりする場合も、規模の経済性が動き出す。

ポーターは、マッシュルーム栽培の例をあげている。

日本でも「舞茸」の例がある。

最近は、「野菜工場」も次第に広がっている。

「野菜工場」では、野菜が天候などの自然条件に左右されずに栽培できるようになってきている。

栽培のノウハウが蓄積され、品質や生産量が安定してくれば、「規模の経済性」が強く動き出すだろう。

技術が進んで、工程が変わったり、機械化されれば、「規模の経済性」の条件が進み、

多数乱戦型の小規模に分割されていた業界は、統合に進んでいく。

現在、日本も原則的にTPPに参加する見込みになっている。

「規模の経済性」を生かした米国型の農業と農産物に対して、

小規模零細型の日本の農業は、コスト的に対抗することは経済的に不可能であり、

何らかの形で「統合」(ポーター的に言えば)されることになるだろう

(関税で「聖域化」するのは実際には難しいのでは?)。

日本の食の安全と自給率をどう確保するのか、

また地方の農村をどうしていくのか、

大胆な挑戦が必要だ。